国立天文台三鷹キャンパスでは、毎月2回、定例観望会(定員・申込制)を開催しています。都市部では、街灯りが暗い夜空を隠してしまいました。しかし、私たちの頭上には今でも変わらず宇宙が広がっています。この定例観望会で、多くの方々に天文学の面白さ・不思議さに触れていただき、天文学に興味を持っていただければと思います。
明るい東京の夜空でも観望しやすい月、惑星、二重星などを中心に、観望天体を設定しています。50センチ公開望遠鏡では迫力のある月のクレーター、木星の縞模様やガリレオ衛星、土星の環などがよく見えます。明るい星の色もよくわかるので、二重星はとても美しく見えます。また、星雲、星団などの淡い天体も観望天体となることがあります。比較的観察しやすい天体を選んでいますが、実際には写真よりもかなり淡く見えます。
定例観望会は、2022年度11月より三鷹キャンパスでの現地開催を段階的に再開しています。再開後は当座の間、新型コロナウィルス感染症拡大防止対策のため以下の流れで実施します。
開場は、受付時刻の10分前です。それまでは建物内に入ることができません。(前半、後半の参加者ができるだけ干渉しないようにスケジュールを組んでいます。受付時刻よりもあまりにも早くご来場しないようにお気を付けください。)
受付開始時刻になるまでは、屋外で待機してください。前半1グループ(40名)、後半1グループ(40名)でのご案内を予定しております。早めにお越しいただいてもご案内するグループは変わりません。
まずは講義室で、その日の観望天体について15分程度の解説を行います(雨天、曇天時は少し長めの解説)。解説は、天文学を研究している大学生や大学院生が行います。毎回工夫を凝らしているので、お楽しみに。
当面、50センチ公開望遠鏡にて「デジタル観望」を行っている期間†は、小型望遠鏡による天体観望は実施しません。
観望終了後は自由解散です。お気をつけてお帰りください。
名簿確認を行います。「参加引換証」メールに記載されている受付番号とお名前を確認しますので、お手元にご用意ください。配布資料と、整理券(プラスチック札)をお渡しします。整理券に表示されたグループごとに解説を行いますので、ご案内までロビーでお待ちください。
まずは講義室で、その日の観望天体について簡単に解説します。解説は、天文学を研究している大学生や大学院生が行います。毎回工夫を凝らしているので、お楽しみに。
50センチ公開望遠鏡へ移動し、その日の観望天体を観察します。待ち時間を利用して、その日に見えている星座や惑星の解説もしています。
曇天時には50センチ公開望遠鏡の見学のみ可能です。
50センチ公開望遠鏡での観望終了後、ドーム周辺に設置している小型望遠鏡での観望をお楽しみいただけます。小型望遠鏡の観望天体は特に決まってなく、その日の雲の状況等によって柔軟に決めています。観望終了後は自由解散です。お気をつけてお帰りください。
雨天・悪天候の場合、天体観望はできません。
解説が長めになります(15〜20分程度)。天体観望の代わりに、4次元デジタル宇宙ビュワーソフトMitakaを用いた解説や50センチ公開望遠鏡の見学会(雨天時は見学できません)などを実施いたします。天体観望の実施/中止については、当日Twitterにてお知らせいたしますので、そちらをご確認ください。
50センチ公開望遠鏡は、一般の皆さまへの公開を目的の一つとして1994年に建設しました。この望遠鏡での定例観望会は1996年からスタートしました。以来、多くの方に天体観望の感動をお届けしています。定例観望会の他に彗星の研究観測、広報用画像の取得、学生のための観測実習などにも活用している望遠鏡です。
形式 | カセグレン式反射望遠鏡 |
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架台 | フォーク式赤道儀 |
口径(主鏡の直径) | 50センチメートル |
焦点距離 | 6030ミリメートル |
角度分解能 | 0.3秒(理論的限界値) |
集光力 | 肉眼のおよそ5000倍 |
眼視での限界等級 | 16等(理想的な空の場合) |
冷却CCDカメラでの限界等級 | 21等(三鷹における理想的な空の場合) |