多くの光を捉え続けるために
望遠鏡はどのようにして天体の光を集めているのでしょうか。
すばる望遠鏡など世界の大望遠鏡は、ほとんどが、凹面鏡で天体の光を集める「反射式」望遠鏡です。凹面鏡は、ガラスなどの表面をアルミニウムや銀などの薄い膜でコーティングしたもので、光をよく反射するようにしてあります。この鏡で天体からの光を反射させて、一点に集めるのです。
しかし、望遠鏡を使い続けるうちに、鏡の表面に埃がたまったり、表面の膜が酸化したりして、徐々に反射率は下がっていきます。そのため、数週間から数ヶ月ごとに定期的に鏡の表面を掃除し、さらに何年かに一度は鏡の表面をメッキし直しています。
今回ご紹介する記事では、国立天文台 岡山天体物理観測所の望遠鏡に使われている、直径188cmの鏡の反射膜の再メッキ作業を取り上げています。普段は知ることのない舞台裏をご覧ください。