3色の光で探る系外惑星の空
恒星からはさまざまな色の光が出ています。しかし、途中に物質があると、その伝わり方が色によって変わります。波長の短い光は吸収・散乱を受けやすく、波長の長い光は透過しやすいのです。この性質を利用すると、恒星と私たちの間にある物質の成分や状態を知る手がかりとなります。
例えば、遠い太陽系外惑星の“空模様”を知ることだってできるのです。岡山天体物理観測所は、巨大ガス惑星「WASP-80b」に「もや」がかかっていることを発見しました。惑星が恒星の手前を通過する際に、恒星の光の一部は惑星の大気を通過します。大気に「もや」が存在していると、可視光線はほとんど透過できませんが、赤外線は透過します。可視光線でみた時と赤外線で見る場合とでは、大気の厚さの分だけ通過する光の量が違ったのです。