キャンペーンについて
趣旨
「太陽系外惑星命名キャンペーン IAU100 NameExoWorlds」は、世界中の全ての国・地域に一つの系外惑星系(恒星とそれを公転する惑星)を命名する機会を提供する国際天文学連合(The International Astronomical Union: IAU)の「IAU100 NameExoWorldsプロジェクト」の日本でのキャンペーンです。
現在の天文学は、太陽系とは別の恒星をめぐる惑星系を数千個も発見してきています。実に多様な姿の惑星たちは、太陽系しか知らなかった私たちの常識を書き換え続けています。中には、地球とうり二つの性質を持つ惑星や生命の存在する可能性も期待されるようになってきました。
IAU100 NameExoWorldsプロジェクトの目的は、世界中すべての国がこのキャンペーンに参加することによって、世界全体でそうした天文学の発展と天文学的知識の普及を共に目指していくことにあります。
国際天文学連合100年事業
国際天文学連合(IAU)は1919年に創設されました。日本も、7か国のIAU創設メンバーのひとつです。20世紀を通じて、天文学の活動は拡大し、大きな飛躍を遂げてきました。2019年に100周年を迎えるにあたり、IAUは次の時代への戦略目標として“Astronomy for Development”という理念を提唱しています。これは、国際連合が定めた「持続可能な開発目標」(SDGs)も意識したものです。世界中で“Astronomy for all”をキャッチフレーズとした多彩なイベントが計画されています。
命名について
天体の公式名前はIAUの管理下で決定されています。2015年には最初の太陽系外惑星命名キャンペーン(NameExoWorlds contest)open_in_newが開催され、世界のさまざまな天文団体から提案された名前がつけられました。
2回目となる今回のキャンペーンでは、各国の中で一つずつの系外惑星系について名称を募集、命名することになります。
系外惑星系の名称は、皆さんからの提案の中から国内選考を経て、国際天文学連合で決定されます。名称は、それぞれの国や地域が同じ空の下、同じ世界の一員であることへの希望を込めたものとして提案していただきます。決定された恒星・惑星の名前とその理由は、国際天文学連合から発表されます。
スケジュール
2019年 6月28日〜9月4日正午 |
ウェブフォームで名前案(恒星・惑星の名前と命名テーマ)受付 |
9月〜10月 | 国内での選考(一次選考、最終選考) |
11月 | 国際天文学連合への日本提案の報告 |
12月 | 最終結果発表 |
選考過程
一次選考
日本天文協議会メンバーで構成される一次選考委員会で、集まった命名案を数十件まで絞ります。
最終選考
以下のメンバーで構成される特別選考委員会で、一次選考に残った命名案の中からIAUに報告する命名案を決めます。
特別選考委員会(五十音順・敬称略)
- 王貞治(元プロ野球選手・監督、小惑星「王貞治」)
- 小川洋子(小説家、『博士の愛した数式』)
- KAGAYA(星景写真家、天文愛好家)
- 篠原秀雄(埼玉県立草加東高等学校教諭)
- 高橋真理子(科学ジャーナリスト、朝日新聞社)
- 竹宮惠子(マンガ家、『地球へ…』)
- 安田岳志(姫路科学館プラネタリウム、元星の子館天文台)
- 山崎直子(元JAXA宇宙飛行士)
- 吉川真(天文学者、「はやぶさ2」)
- 渡部潤一(天文学者、IAU副会長)
最終結果発表
2019年12月にIAUから発表される予定です。